代替医療のトリック

タイトルからして、代替医療全般についての批判なんだろうといことは伺え、読む前からある程度覚悟はしていた。
科学的根拠に基づく治療として、EBMが注目されるようになってだいぶ経つが、自分としては代替医療について科学がまだ証明できないだけで、これから徐々に解き明かされていくだろうという考えがあった。
本書では科学的に証明するとはどういうことなのかについて、二重盲検法などの有用性について分かりやすく述べられており、医療行為におけるプラセボの効用について、その是非にも触れられている。
現在、自分は鍼灸による施術は行っていないが、鍼について検証する章を読んでかなり落胆した。
擬似鍼を使うなど、検証の方法に納得いかない部分もややあるが、瀉血ホメオパシーカイロプラクティック、ハーブなどについて触れられている本書は、代替医療について"医療"とはどういうものであるかが感じ取れる1冊だと思う。

代替医療のトリック

代替医療のトリック