お決まりのシナリオ

いつもなら、
「なかなかエエ感じやし、もう少しペース上げたろか〜」
って感じでいってしまうのだが、少しは学習した事もあって、慎重なレース運びに徹する。前日の作戦会議でいくら考えていても、当日のレース運びが、作戦通りに行くとは限らない。往々にして、気分次第で作戦が変更され、結局撃沈するパターンは、もう何度も経験している。
「フッフッフ、これまでのオレとは違うんだよ…」
そら、それだけ失敗していれば、少しはわかるようになるのは当然である。威張るほどのものでもない。

とは言いつつも、10km手前で少し足に違和感が出始めた。
「オイオイ、まだ序盤戦やで…このペースでそれはないやろ…」
これはペースに関係なく、日頃の練習不足から来るものやろうか?
だったら、なおさらペースを上げるわけには行かない。
序盤からの疲れが増してくるか…と思われたが、中間点を過ぎてもそれほどの疲れがひどくなったわけでもなく、順調にレースを進めていく。
玉砕戦法で行くと、だいたい25kmあたりから足に違和感が出始める。
「あれ、おかしいな?」
って思いながらも速いペースを維持しようと30km付近までは頑張ってはいるのだが、以降ペースが維持できなくなりジリジリとペースが落ち始める。35kmを過ぎたあたりからは落ち幅が大きくなり、1km行くごとに10秒ずつ落ち始める。こうなってしまうと、ペースの落ちるのは止まらなくなってくる。前半頑張ってたのが水の泡と化す…お決まりのシナリオが目に浮かぶ…

得てして体調その他が絶好調でない時の方が、冷静なレース運びが出来るのかも知れない。絶好調に越した事はないはずなのだが、どうも力が入りすぎるようで、なかなか難しい。
「今日はそれほど練習できてないし、体重もかなりオーバーしてるし…」ということで、慎重に挑んだのがかえって良かったのだと思う。
頭がエジプトになってたのも良かったのかどうかは、わからないが、それくらいリラックスしてる方が自分には向いているのかも知れない。